『都落記』語釈


…社会の動向、時勢(「日国」)。ここでは同年正月の御霊合戦後の不穏な情勢が続いていることを指していると思われる。この五日前に東軍・西軍がそれぞれ細川邸・山名邸に召集され、翌二十六日に応仁の乱の戦端が開かれた。
しきる…度重なる、頻繁になる(「日国」)
女中…大藪海氏はこの「女中」を「日野富子のことであろう」としているが、とくにその根拠は示されていない(大藪海『応仁・文明の乱と明応の政変』)。
世以外に成しかは…この頃、大内政弘が西軍に加勢するために上洛をめざし、摂津国付近で東軍の細川勝元勢と小競り合いが生じていた(『史料綜覧 巻八』)。
今出川…足利義視の自邸があった場所。
北畠前中納言…北畠教具


おもはすよ…以下の和歌の解釈は暫定案。
すちなき…「すじなき」か。不条理な、道理にかなわない(「日国」)
ふしきの山寺…ここでは「並ではなく粗末なこと、卑しいこと」(「日国」)の意か。


前中…北畠前中納言(教具)のこと。
青侍共の違乱…具体的なことは不明ながら、義視・北畠の上洛を阻止したい勢力の存在が指摘されている(大藪海『応仁・文明の乱と明応の政変』)。

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