一、随心院殿より書状を給わる。京都の儀、尚々珍事々々。なかんずく家門の儀の御迷惑、これに過ぐべからずと云々。京中の売買叶うべからず。然る間、食物類、一向に叶わず、御迷惑申すばかりもなしと云々。禁裏・仙洞もこの御儀と云々。今度、御幡の事、日野内府、これを申し留む。よって細川より近日、内府亭を焼き払うべしと云々。内府亭、堀を掘られ、家門へも夫銭これを進らす。大門・小門前に大堀を成され畢んぬ。万一火事の出来これあらば、御出の道あるべからざるの間、御生涯に及ぶべしと云々。珍事この事なり。家門の大門・小門の御前も、日々夜々合戦場なり。□□公方の御幡、尋ねらるところ、一色これを取り、敵方にこれを置かると云々。よって俄にこれを織らるの由と云々。
(中略)
公方は今出河殿・若君以下、御一所に御座す。只今の儀、一向に御迷惑の御風情なりと云々。
(作成:高木徳郎)
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